めまい診療

dizziness

めまいについて

大型聴力検査室
重心動揺検査

めまいの原因はひとつではありません

「めまい」と一言でいっても、その原因はさまざまです。私たちの身体には、姿勢やバランスを保つために視覚・前庭機能・固有知覚といった複数の機能が備わっており、これらのどこかに異常が生じることでめまいが起こります。

前庭機能をつかさどる器官は耳にあり、めまいの多くは耳が原因とされています。ただし、前庭機能は脳(特に小脳・脳幹)とも深く関係しており、さらに骨や筋肉の異常、血圧の変動、自律神経の乱れ、不安やストレスなど精神的な要因が関与することもあります。

めまい外来では、主に耳が原因となるめまいを中心に診療を行っていますが、まずは原因を正しく見極めることを最も大切にしています。

生活習慣やストレスが関係していることもあります

「朝起きたときに天井が回る」「歩いているとふらつく」「忙しい時期になるとめまいを感じる」など、めまいの症状は人によってさまざまです。中には、「年齢のせい」「疲れのせい」と我慢を続けてしまう方も少なくありません。

めまいは、耳の異常だけでなく、睡眠不足や生活リズムの乱れ、ストレス、自律神経のバランスなどが影響して起こることもあります。

症状が繰り返す場合や、日常生活・お仕事に支障を感じている場合は、早めに医療機関へご相談いただくことをおすすめします。当クリニックでは、症状の背景も含めて丁寧にお話を伺い、原因を見極める診療を行っています。

めまいの原因はさまざまです

めまいは、耳の病気だけでなく、脳・血圧・自律神経・生活習慣など複数の要因が関係して起こることがあります。 症状の出方や続く時間、伴う症状を確認しながら、原因を見極めていくことが大切です。

👂
耳に関係するめまい
内耳のバランス機能の乱れや、耳鳴り・難聴を伴うめまいなどがあります。
🧠
脳・神経に関係するめまい
ふらつきや手足のしびれ、ろれつが回らないなどの症状を伴うことがあります。
❤️
血圧・循環に関係するめまい
立ち上がったときのふらつきや、血圧変動によるめまいが起こることがあります。
🌿
生活習慣・ストレスに関係するめまい
睡眠不足や疲労、ストレス、自律神経の乱れが関係することもあります。

めまいの診察を受ける前に

事前に整理しておくと診断がスムーズです

めまいの診断で重要なのは、症状の詳しい状況です。診察の際、以下の点について整理しておくと、より的確な診断につながります。

受診前に整理しておくとよいこと

めまいの診察では、症状の出方や続く時間、きっかけ、伴う症状などが診断の手がかりになります。 受診前に分かる範囲で整理しておくと、診察がよりスムーズです。

いつから症状があるか
急に始まったのか、以前から続いているのかなどを確認します。
どのようなめまいか
ぐるぐる回る感じ、ふわふわする感じ、立ちくらみのような感じなど。
どんな時に起こるか
起床時、寝返り、歩行時、頭を動かした時など、起こりやすい場面を確認します。
どれくらい続くか
数秒、数分、数十分、数時間、毎日続くなど、持続時間も大切です。
一緒に出る症状
吐き気、耳鳴り、難聴、頭痛、手足のしびれなどの有無を確認します。
服薬中の薬・持病
現在飲んでいる薬や、生活習慣病・耳の病気などがあればお伝えください。

痛みや負担に配慮した検査を行っています

「検査がたくさんあって大変そう」「痛い検査はあるのでは」と不安に感じる方もいらっしゃいます。

当院で行うめまいの検査は、眼球の動きや体のバランスを調べるものが中心で、痛みを伴う検査はほとんどありません。

検査内容は症状に応じて必要なものを選択し、事前に分かりやすくご説明します。初めての方でも安心して受診していただけるよう、できるだけ負担の少ない検査を心がけています。

めまい外来で行う主な検査

眼振検査

眼球の動きをみる検査です。耳や脳の平衡機能に異常があると、眼振がみられます。特にめまい感があるときにこの眼振があるかどうかとても重要になります。

検査はベッドに仰向けに寝た状態で、特殊なメガネを付けて、目を開けた状態で頭を上下左右に動かして眼球の動きをみます。

重心動揺検査

からだのバランスがきちんととれているかを調べる検査です。目を開けている状態と目をつぶっている状態で、体のふらつき具合がどの程度違うかを観察します。

聴力検査

めまいには耳鳴りや聞こえの異常を伴う病気があります。自覚症状がなく、難聴になっていることもあります。聴力のチェックは重要です。

そのほか、目をつぶった状態で足踏みをしてからだの向きがどの程度ずれるかを観察することもあります。

ビデオ眼振検査(VOG)

ビデオ運動検査(VOG)は、眼球の動きを解析する装置です。耳や脳(主に小脳・脳幹)は目の動きをコントロールして平衡を維持しているので、眼球の動きを解析することで平衡機能障害を診断することができます。

特に脳の平衡機能評価に優れており、以下の眼球運動検査結果を総合して脳の平衡機能障害の有無を判断します。

  • 注視眼振検査
  • 追跡眼球運動検査
  • 急速眼球運動検査
  • 視運動性眼振検査

V-HIT検査

V-HIT(前庭動眼反射検査: Video Head Impulse Test)は、三半規管の機能の評価を目的とした検査です。
頭部を素早く動かし、その際の眼の動き(前庭眼反射VOR)を解析して、三半規管の機能異常の有無を判断します。

VEMP検査

耳の平衡機能の一つである耳石器の機能を評価する検査です。大きな音を聞いてもらい、その間の首の筋肉の反応を測定します。耳石器に異常があると起立時,歩行時に倒れそうになる不安定感を感じるといわれています。

めまい診断にとって大変有用な検査です。

足踏み検査

目を閉じた状態で足踏みを行い、身体の向きのずれから動的バランスを評価します。

シェロング検査

臥位・立位での血圧の変動を見ます。自律神経異常や循環血液量の減少を判断するための検査です。

温度刺激検査

耳の平衡機能の三半規管(外側半規管)の機能を評価する検査です。耳(外耳道)に冷たい水を入れて耳を刺激し、眼振(がんしん)やめまいが起こるかどうかを観察します。左右で行います。

当院でのめまい外来 初診の流れ

01.問診票の記入

めまいの状況や持病、常用薬などをご記入いただきます。これらの情報は診断にとても重要です。

02.平衡機能検査

重心動揺検査・聴力検査・VEMPなどを中心に、症状に応じて必要な検査を行います。

  • 重心動揺検査
  • 聴力検査
  • VEMP
  • 足踏み検査(必要に応じて)
  • シェロング検査(必要に応じて)
  • 温度刺激検査検査(必要に応じて)

03.詳細な問診

問診と検査結果をもとにさらにめまいについて詳しくお聞きます。めまいの診断の90%は問診によると言っても過言ではありません。めまいの状況について根掘り葉掘りお尋ねします。

多少うるさいと思われるかもしれませんが、正しい診断のためにご協力ください。

04.眼振検査

CCDカメラにより目の動きを観察します。耳や脳の異常の鑑別に必須の検査です。
診察時の耳や脳の平衡機能の状態が分かります。

05.検査結果・治療方針の説明

検査結果より考えられる疾患・治療について説明いたします。

受診についてのご案内

予約制・所要時間・費用について

めまいの診療は時間を要するため、時間予約制となっています。

特に初診では、来院から診察終了まで約1時間半程度かかりますので、時間に余裕をもってご来院ください。

  • 初診費用目安:約7,000円(3割負担)

めまいはどの診療科に相談すればよい?

忙しい方にも配慮した診療体制

めまいの症状があると、「耳鼻咽喉科に行くべきか、他の診療科か」と迷われる方も多いかと思います。

めまいの多くは耳が関係しているため、耳鼻咽喉科は相談先のひとつとなります。

当院では、耳が原因と考えられるめまいを中心に診療を行い、必要に応じて適切な対応をご案内します。また、予約制を採用し、検査と説明をできるだけまとめて行うなど、忙しい方でも受診しやすい体制を整えています。

 仕事や日常生活と両立しながら治療を受けたい方も、安心してご相談ください。

めまい診療についてよくあるご質問

Q.めまいだけの症状でも耳鼻咽喉科を受診してよいですか?

A.はい、めまいのみの症状でも耳鼻咽喉科をご受診いただけます。めまいの多くは耳の平衡機能が関係しており、耳鼻咽喉科はめまい診療の重要な窓口のひとつです。「頭痛がない」「吐き気がない」といった場合でも、原因を調べることで適切な対応につながることがあります。

Q.めまいの原因はストレスや生活習慣でも起こりますか?

A.はい、ストレスや生活習慣の乱れが関係しているケースも少なくありません。睡眠不足、疲労の蓄積、緊張状態が続くことなどにより、自律神経のバランスが崩れ、めまいを感じることがあります。当院では、症状だけでなく生活背景も含めてお話を伺いながら診療を行っています。

Q.めまいが一度だけ起きた場合でも受診した方がよいですか?

A.一度きりのめまいでも、原因によっては注意が必要な場合があります。特に、強い回転性のめまいが突然起きた場合や、不安が強い場合には、一度ご相談いただくことで安心につながります。症状の経過を確認したうえで、必要な検査や対応をご案内します。

Q.めまいと耳鳴り・難聴は関係がありますか?

A.はい、めまいと耳鳴り・難聴が同時に起こる疾患もあります。自覚症状が軽くても、検査で異常が見つかることもあるため、聴力検査は重要です。耳の症状を伴う場合は、早めの受診をおすすめします。

Q.めまいの検査は痛いですか?

A.当院で行うめまいの検査は、眼球の動きや体のバランスを調べるものが中心で、痛みを伴う検査はほとんどありません。検査前には内容を分かりやすく説明し、不安を軽減できるよう配慮しています。

Q.めまいの検査はどのくらい時間がかかりますか?

A.検査内容や症状によって異なりますが、初診の場合は問診・検査・説明を含めて1時間半程度かかることがあります。時間予約制のため、できるだけ待ち時間を少なくし、スムーズな診療を心がけています。

Q.仕事が忙しくても受診できますか?

A.はい。当院では予約制を採用し、検査と説明をできるだけまとめて行うなど、忙しい方でも受診しやすい体制を整えています。仕事や日常生活への影響を考慮しながら診療を進めますので、ご相談ください。

Q.めまいがある場合、仕事や運転はしても大丈夫ですか?

A.症状の程度や原因によって異なります。診察の際に、日常生活やお仕事への影響についてもお伺いし、必要に応じて注意点をお伝えします。無理をせず、安全を優先することが大切です。

Q.めまいの治療では必ず薬が処方されますか?

A.症状や原因に応じて治療方針を決定しますので、必ずしも薬を処方するわけではありません。経過観察や生活面のアドバイスが中心となる場合もあります。

Q.他の病院で「異常なし」と言われましたが、受診してもよいですか?

A.はい。検査時には異常が見られなくても、症状の経過や詳しい問診から新たな手がかりが得られることもあります。「原因が分からず不安が残っている」という方も、お気軽にご相談ください。

Q.めまいは年齢のせいだから仕方ないのでしょうか?

A.年齢による変化が影響することはありますが、「年齢のせい」と決めつけずに原因を確認することが大切です。適切な診断を行うことで、症状の改善や不安の軽減につながることがあります。

Q.初診の際に準備しておくことはありますか?

A.めまいが起こった状況や頻度、持続時間、他の症状について整理しておくと診察がスムーズです。また、他科の持病や常用薬がある場合はお知らせください。

Q.めまい診療は予約が必要ですか?

A.はい。めまい診療は時間を要するため、時間予約制となっています。事前にご予約のうえ、時間に余裕をもってご来院ください。

Q.どの診療科に行くべきか迷った場合はどうすればよいですか?

A.めまいの原因はさまざまですが、耳が関係しているケースも多いため、まずは耳鼻咽喉科に相談するのもひとつの方法です。当院では、必要に応じて適切な対応をご案内します。

めまいについて詳しく知りたい方へ

めまいには、目がぐるぐる回るように感じるものや、体がふわふわするもの、吐き気を伴うものなど、さまざまな症状があります。 原因によって必要な検査や治療も異なるため、「どのような症状が出ているか」を確認することが大切です。

当院では、めまいの原因や症状、検査、治療法、受診の目安、日常生活での注意点などを、お役立ちコラムで分かりやすく解説しています。 気になる症状がある方は、ご自身の状態に近い記事をご覧ください。

めまいの症状について知る

めまいの感じ方は人によって異なります。回転するようなめまい、頭や体がふらふらする感覚、吐き気を伴う症状など、症状の特徴から考えられる原因を解説しています。

めまいの原因や対処法について知る

めまいが長く続いている場合や、繰り返し起こる場合には、耳や脳、血圧、自律神経など、さまざまな原因が考えられます。 症状が続くときの注意点や、ご自宅での対処法、医療機関で行う治療について紹介しています。

受診の目安や年代別の特徴を知る

めまいが起きた際に何科を受診すればよいか分からず、受診を迷われる方も少なくありません。 診療科の選び方や、男性・女性それぞれに考えられるめまいの原因、年代による違いについて解説しています。